独立したい料理人/調理師にとって最低限必要な会計知識とは?【簿記】
独立した料理人/調理師(個人事業主)の最終的な会計処理の目標は?最終的に何ができればOK?
独立した料理人/調理師、個人事業主が最終的に会計処理でどこまでできればよいのか?と言いますと
確定申告(青色申告)ができるようになればOKです。
ここを最終目標として、どんな知識が必要なのか?学んでいきましょう。
独立したい料理人/調理師にとって最低限必要な会計知識の2つ
①飲食店における最低限の簿記、仕訳の知識
②個人事業主(青色申告)確定申告のやり方
どんな職種でもそうですが、個人事業主レベルの会計であれば最低限必要な知識を身につけておくと、独立がとてもスムーズです。
また、事前にこのような作業に慣れておかないと、独立してから良くわからずにバタバタしがちです。
ここでは最低限の知識をマスターしておきましょう。
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①飲食店における最低限の簿記、仕訳の知識
そもそもなぜ仕訳をするのか?
なぜ仕訳をしなければならないかというと簡単に言うと国に提出する書類に絶対必要だからです。
普段どんな取引をしているか、売上、経費、資産、負債状況など、これは自分で申告しなければなりません。
この国に収入や支出など諸々を申告する作業を確定申告と言います。
本来ならば確定申告は一定要件を満たす全ての国民が一人一人しなければならないことです。
ただ、現在では会社員(雇われている)人が最も多いのでこのような作業を一人一人が行うのは困難ですし、知識も必要とします。
なので雇われている料理人、調理師の方の多くは実は会社側があなたの代わりに確定申告をしてくれています。
これを年末調整と言っています。
会社員(雇われている)と個人事業主(独立)でも国に提出する必要書類が違うので細かくは説明できませんが、雇われている場合は会計知識が全くなくても影響はありません。
ただ、将来独立を考えている方は必ず最低限の知識は身につけておいた方が良いと思います。
簡単な仕訳を理解する
牛肉を5,000円、現金で仕入れた。送料は1,000円だった。
牛肉を5,000円で仕入れて送料が1,000円の場合の簿記における仕訳のやり方を見てみます。
まず、仕入れに関しては仕入れに関わった全ての費用(送料等)は全て合計します。
つまり送料込みで6,000円(5,000円+1,000円)で仕訳することになります。
また消費税の計算はとても複雑になってきますのでここではないものとしてやっていきます。
借方 | 貸方 | ||
仕入 | 6,000円 | 現金 | 6,000円 |
例外も結構あるのですが、最初は覚えやすいやり方として、基本的に増えたものは左に書き、減ったものは右に書くと覚えておけば大丈夫です。
また、右と左の数字の合計値は必ず一致します。
これは例外なく全て一致します。
【仕入】や【現金】といった言葉で記入されていますが、個々の部分のことを会計用語で【勘定科目】と呼んでいます。
【勘定科目】は正直これを絶対に使わなければならない!といった制限はないので自由と言ったら自由です。
ただ、この取引にはこの勘定科目を使う、といった感じで広く使われているものがあるのでそのあたりを覚えておけばOKです。
勘定科目については暗記しなくて調べればいくらでも出てくるので、わからない時はその都度検索すればOKです。
もしもどんな勘定科目があるのか気になる方はこちらを参考にしてみてください↓↓↓
仕訳をするのはわかったが、何に書けばよいのか?
結論:自分で仕訳帳を作るのは辞めた方が良い
こういった取引の仕訳を日々記載していくわけですが、何に書いていけばよいかというと決まりは特にありません。(最終的な確定申告書のフォーマットはあります)
例えばエクセルなどでフォーマットを作って記入していっても良いですし、ノートで手書きでもOKです。
しかし、個人事業主(青色申告)=【確定申告】をすることが前提の場合は会計ソフトの導入は絶対にした方が良いです。
会計ソフトについては別記事にて詳しく説明いたしますが、飲食店のように取引数が多く、取引相手も多い場合は会計ソフトなしでは業務効率化は絶対にできません。(まずは1人で行う場合)
昔ながらの個人店(飲食店)では、手書きで書いている人も多くいますが、もしこれからしっかりと事業をやっていきたいと思う方は必ず会計ソフトの導入も視野に入れましょう。
②個人事業主(青色申告)確定申告のやり方
まず独立してすぐ法人化(株式会社、合同会社)を目指すのは余程の事業規模(計画)を見据えている方以外はオススメしません。
通常は個人事業主という形態で独立する場合が多いです。
その場合の確定申告は一般的に言う、【青色申告】を絶対にしてください。
他にも個人事業主の確定申告フォーマットはありますが、独立したら【青色申告】一択ということをまず覚えておいてください。
その際の提出書類も、上記のような仕訳をして最終的にまとめ申告書類にするため最低限の会計知識がないと作れないものになっています。
これからさらに詳しく勉強していきましょう!