料理人,調理師のためのレシピの作り方,書き方,管理方法
気を付けておくべきこと3つ
- 単位は基本的にグラム(g)表記[仕入れ単位による]
- エクセルなどで作る場合は全て同じ形式(見た目)で統一する
- 従業員と共有する場合は誰が見てもわかるようにする
筆者は上記3つを意識して作っています。
ではそれぞれの解説をしていきます。
①単位は基本的にグラム(g)表記[仕入れ単位による]
レシピをグラム(g)表記で作るメリットは3つあります。
- 理想原価計算がしやすくなる
- ドレッシングや合わせ調味料、ソースなどの味のブレが少なくなる
- 倍率をかけるだけで多めに作ることも、少なく作ることもできる
①理想原価計算がしやすくなる
飲食店の仕入れ単位は基本的にkgで仕入れることが多く、レシピをグラム表記にしておけば理想原価計算がしやすくなるメリットがあります。
一般家庭用のレシピ本だと【小さじ1】や【大さじ2】といった表記になりますが、これを飲食店のレシピに当てはめてしまうと効率がとても悪いです。
もちろん仕入れによってこの野菜は1個で○○円などのイレギュラーなものがありますが、その場合はグラム表記ではなくても計算しやすい表記であれば問題ありません。
原価計算の説明についてはこちらも併せてご覧ください。
②ドレッシングや合わせ調味料、ソースなど味のブレが少なくなる
一般家庭用のレシピ本でよく出てくる【大さじ1】などの表記は人によって分量がブレてしまうこともありますし、大量に作る飲食店ではとても効率の悪い表記です。
そのためグラム表記をしておけばどの従業員がつくっても味のブレは少なく、塩味のみで調整できる場合がほとんどになります。
全て1つのボウルにまとめて計るだけのようなものの場合は最終的に計量する仕込みの時間も短縮できます。
もちろん技量の必要なものには通用しない場合もありますが、ただ混ぜるだけのような仕込みの場合は簡素化できます。
料理初心者の方にこそグラム(g)で計って作る、というのを徹底すると味のブレがなくなりバランスの取れた料理が作れます。
③倍率をかけるだけで多めに作ることも、少なく作ることもできる
飲食店で1つのものを仕込む量はお店によって大体決まっていますが、それでも少なくしたり、多く作ったりしたいと思うことが出てきます。
その場合、グラム表記でレシピを作っておけば倍率をかけるだけで多くしたり少なくしたりできます。(計算が楽)
②エクセルなどで作る場合は全て同じ形式(見た目)で統一する
筆者の場合は以下のような書式でエクセル上に全てのレシピを管理しています。
材料 | 使用量 | 内容量 | 値段 | 単価 | 歩留 | 原価 |
玉ねぎ | 100g | 1,000g | 300円 | 0.3円 | 90% | 33.3円 |
○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ | ○○ |
✕✕ | ✕✕ | ✕✕ | ✕✕ | ✕✕ | ✕✕ | ✕✕ |
上記のようなテンプレートの表を作り、当てはめていくようなスタイルです。
また余談ですが筆者は材料データを番号で紐づけし、全てのレシピに連携させて管理する方法をとっています。
こうすることで、一つの材料が値上がりした場合も元のデータ1つの金額を変更するだけでその食材が使われているデータが全て変更されます。
レシピを管理すると同時に、理想原価全てを管理するようなデータを作れるとレシピを作るのも、分析するのもとても効率的に行うことができます。
③従業員と共有する場合は誰が見てもわかるようにする
レシピの書式は材料と分量がしっかりと明記されていていれば誰が見ても困ることは少ないはずです。
筆者の場合は②のエクセル書式そのままを従業員に共有しています。
そうすることで原価の意識なども見える形になるのでプラスになるかなとも思っています。
逆に作り方については詳しく記載しません。
作り方はいくつものパターンがあるので必ずしもその作り方をしてほしいという意図がないためです。
もちろん作り方を詳しく明記したい場合は記載しても問題ありません。
まとめ
- 単位は基本的にグラム(g)表記[仕入れ単位による]
- グラム(g)表記をすることで理想原価計算がしやすくなる
- グラム(g)表記をすることでドレッシングや合わせ調味料、ソースなどの味のブレが少なくなる
- グラム(g)表記をすることで倍率をかけるだけで多めに作ることも、少なく作ることもできる
- エクセルなどで作る場合は全て同じ形式(見た目)で統一する
- 従業員と共有する場合は誰が見てもわかるようにする
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